
「旧磯部邸(旧磯部家住宅)」は本町通りに位置し、犬山城からまっすぐ降りると10分ほどの場所にあります。
本町通りはお店が多く、食べ歩きをしながら観光するのに楽しい場所です。江戸から昭和にかけての建物も多く、町並みを見て回るのも楽しいですが、ここに来たらぜひ見学して欲しい1つが「旧磯部邸」です。
上品でシックな商家の住宅
江戸時代より「柏屋」の屋号で呉服商を営んでいた磯部家。戦後はお茶の販売をしていたそうです。一見すると木造2階建ての一般的な造りに見えますが、間口が狭く、奥行きの広い”鰻の寝床”の造りになっています。
また、私の撮影した写真からはわからないのですが、屋根の部分が少し膨らんだような「起り屋根」になっており、これは犬山の町屋では唯一現存するものだそうです。
中へ入ってみると最初にお店の部分から座敷まで部屋が奥に続いています。ここから見た1階部分も面白いですが、上部を見てみるとまた楽しいです。
座敷はシンプルながらも上品な造り。どこかホッとする雰囲気があります。
黒いかまどがまたこの建物に合いますね。
かまどの右側はこんな感じ。出入口側が見えます。この横に部屋があるので狭めの通りになってますね~。
五右衛門風呂…?かまどもお風呂も画像では分かりづらいですが、お高そうな造りでした。いつ頃造られたものなんだろう。
座敷から渡り廊下へ続く角度の画像。ここを見て、座敷は離れの一室、手前が中庭。そしてこの離れには大店の病弱な跡取り息子が住んでそうだなあ~とかふと想像しました…。
赤壁の渡り廊下。実際には暗い赤みを帯びた茶色”弁柄色(べんからいろ)”だそう。
座敷の廊下から見える感じも好き。この座敷から渡り廊下へ続く辺りは落ち着く雰囲気があって良いです。江戸末期から明治の大店の生活イメージが沸いてきます。は~テンション上がる。
渡り廊下から続く裏座敷は、明治に建てられたものだそう。
奥へ進むと土蔵、奥土蔵、物置と収納する建物が多い。
土蔵はよくみる”なまこ壁”でした。その奥の裏土蔵はまた違った造りで大きさも違います。この土蔵、裏土蔵、物置はそれぞれ違ったものを収納していたようです。
旧磯部邸MAP
【旧磯部邸】
- 見学料 :無料
- 営業時間:9時~17時(入館は16時30分まで)
- 定休日 :12月29日~31日